だれでも句会システム
ねたあとに -presented by 傍点-
傍点 メタモルフォーゼの縁側句会
泣きながら食べるサンドや草いきれ
選者
選評
やも子 やも子 やも子
く
【映画『メタモルフォーゼの縁側』】;く;22;○;泣きながら食べるサンドや草いきれ;どの場面の芦田愛菜さんも最高だったが、ここもすごくよかった! ボリューミーなカツサンドを泣きながらわしわし食べる姿が愛しい。むせかえるような草いきれも生きてる!感。; #boutengawa
史
【映画『メタモルフォーゼの縁側』】;中山史花;22;◎;泣きながら食べるサンドや草いきれ;うららさん(芦田愛菜さん)が泣きながらカツサンドを食べるシーンはとても印象的な瞬間で、印象が強いがゆえに私は句にすることはできなかったのですが、こうもさらりと光景を詠めてしまえるのか、となにか発見をしたような気持ちでもいます。「泣きながら」と書いてあると感情的すぎて見えてしまいそうなのに、なぜかどこか俯瞰しているようでもあって、それは泣いている理由には触れていないからなのかな、と思いました。「泣きながら」から感情の揺れている状態が見え、「食べるサンドや」とつづいて、泣いているのに食べているというある種の矛盾のような、悲しくてもお腹は空く、じゃないのですがそういうなにか本能的な様子も思います。そして「草いきれ」という季語が絶妙で、うららさん(高校生)が、感情を昂らせて泣きながらカツサンドを食べる、まぶしさのようなものを感じました。この季語でしか完成しないと感じるような取り合わせも含め、とても好きだなあと思いました。; #boutengawa