だれでも句会システム
ねたあとに -presented by 傍点-
野性俳壇常連句会
何ものかになってまっすぐ行く蛍
選者
選評
まどん まどん まどん
【当季雑詠】;まどん;33;○;何ものかになってまっすぐ行く蛍;交尾したら生を終える蛍。そういう蛍を輪廻転生的に「何ものかになってまっすぐ行く」という詩的な捉え方に余韻があります; #yasei_kukai
黒木 黒木 黒木
【当季雑詠】;黒木;33;○;何ものかになってまっすぐ行く蛍;一匹だけ違う動きをしている蛍は異質だ。その異質さを「何ものかになって」と作者が断言したのが面白い。もしかして元・蛍の方でしょうか。; #yasei_kukai
由
【当季雑詠】;由;33;○;何ものかになってまっすぐ行く蛍;こう言われて改めて蛍はふらふら飛ぶものだと認識させられる。まっすぐ飛ぶ蛍は異質で哀しい。「何ものか」の平仮名が良い; #yasei_kukai
霞
【当季雑詠】;霞;33;○;何ものかになってまっすぐ行く蛍;この蛍は恐らくもう成すべきことがひとつしか残っていない。その最後の目的へ向かい、蛍は脇目もふらず進んでいく。その身は既にこの世のものから全く別の聖なる何ものかへ変じているかのようだ。霞; #yasei_kukai
麗
【当季雑詠】;麗;33;○;何ものかになってまっすぐ行く蛍;「じゃんけんで負けて蛍に産まれたの」池田澄子の続編のようだ。何ものかにになって、まっすぐ飛んでいく。まるで意思あるかのごとく。; #yasei_kukai
徳
【当季雑詠】;徳山雅記;33;○;何ものかになってまっすぐ行く蛍;明らかに他と異なる意志を持った動き。そのことを「何者かになった」と言い表したのが素敵。おれも何者かになりたい。; #yasei_kukai
のん のん のん
【当季雑詠】;のん;33;○;何ものかになってまっすぐ行く蛍;「蛍」になった死者は、自分が死んだという自覚がない。四十九日は、自分の死を自覚した死者が三途の川の前で閻魔大王から行き先を決められる時間である。行先の決まった者から順に「まっすぐ行く」のだ。; #yasei_kukai
小市 小市 小市
【当季雑詠】;小市;33;○;何ものかになってまっすぐ行く蛍;蛍はまっすぐに飛ぶのだろうか。映画「蛍川」のラストシーンのように乱れ飛ぶというイメージがある。だが、この蛍は何ものかになってると幻視された蛍であり、迷うことなくまっすぐにかの地へと行のだ。; #yasei_kukai
ゆ
【当季雑詠】;ゆ;33;○;何ものかになってまっすぐ行く蛍;曖昧な表現がかえって惹きつけられた。 蛍のまっすぐは意外性で面白いと思った。愛するもののところに行くのかなと想像した。; #yasei_kukai
福助 福助 福助
【当季雑詠】;福助;33;○;何ものかになってまっすぐ行く蛍;何者になるのでしょうか。身内の魂のように思えます; #yasei_kukai
みなと みなと みなと
【当季雑詠】;みなと;33;○;何ものかになってまっすぐ行く蛍;「何ものかになって」に惹かれました。何者になるのだろうか?考え中!; #yasei_kukai
丼
【当季雑詠】;丼;33;○;何ものかになってまっすぐ行く蛍;森進一の「北の蛍」とか、映画「昼顔」のラストとか、わりとベタなイメージかなとも思うのだが、蛍が何ものかになると表現するのが面白いと思った。; #yasei_kukai
川奈 川奈 川奈
【当季雑詠】;川奈;33;◎;何ものかになってまっすぐ行く蛍;人の魂を連想させる蛍のぼんやりとした光。行きたい場所ははっきりと決まっているので、まっすぐに迷いなく飛んでいく。行き先は愛しい人の元なのだろう。; #yasei_kukai
本屋 本屋 本屋
【当季雑詠】;本屋;33;○;何ものかになってまっすぐ行く蛍;何者でもないぼくたちは、あちらこちらに飛び回り、点滅をつづける。まっすぐ行く君よ、そっちの水はほんとうに甘いのかい? でも、君の覚悟と決意は尊重するよ。「飛ぶ」でなく「行く」に意志がにじむ。; #yasei_kukai