【映画館】；中；65；○；平熱で入る劇場秋の昼；行く先々で体温を測られることの不思議さを素直に句にしている。こういう変化もしばらくすると慣れてしまうが、慣れずに立ち止まれていることがすごいと思う。映画が始まる前の淡々とした時間が淡々と描かれた。； #bouten007

【映画館】；珈；65；◎；平熱で入る劇場秋の昼；入場可能な体温である平熱と、鑑賞前の（映画に興奮する前の）平熱と。季語も、これが冬でも夏でも夜でも具体事象でも秋の昼には勝てなかった。なんともなさそうな言葉ばかりに日常（になってしまった）感もある。すごい。 #bouten007

【映画館】；森；65；○；平熱で入る劇場秋の昼；普通が普通でないことを踏まえつつ、たとえこのご時世でなくても、ただごとを言語化して詩にした好例。季語も平熱にまとめて上手い。体温だけでなくテンションの比喩としても効果を発揮しており映画に熱を上げた予感がある。； #bouten007

【映画館】；石；65；○；平熱で入る劇場秋の昼；「平熱で入る」は当たり前のことに思えるけど、コロナ以前の世界では劇場に入る自分が平熱か高熱かなどということは知りえなかった。「平熱」が「その映画に特に期待せずに入る」ことを暗示しているようにも読める。； #bouten007

【映画館】；黒木；65；○；平熱で入る劇場秋の昼；新型コロナの流行以後「平熱」という言葉の持つ意味が変わってしまった。この句はコロナ以前でも成立するが、今の時勢だとしみじみと響く句だ。自分を含め、劇場にいるみんなは本当に「平熱」なのだから。； #bouten007

【映画館】；ウラモトユウコ；65；○；平熱で入る劇場秋の昼；体温と態度のダブルミーニング、かつ作者のコロナ禍への平熱感、と淡々とした句なのに情報量の多さがかっこいい。； #bouten007